改善を止めたら駄目だ!データを「貯める組織」から「活用する組織」にシフトする – 株式会社ネオスタイルの事例

人材派遣や高齢者の施設紹介などを中心に事業を展開する株式会社ネオスタイル様のkintoneを使用した業務システムの伴走支援を約一年間行いました。弊社DXBootを導入後どのような変化があったのかをお伝えします。

クライアント概要

株式会社 ネオスタイル
〒650-0044
兵庫県神戸市中央区東川崎町1-3-3 神戸ハーバーランドセンタービル 19F
・労働者派遣事業
・有料職業紹介業
・外国人就労支援事業
・高齢者施設紹介業 ネオケア神戸老人ホーム紹介センター 運営
URL:https://neostyle-job.com/

転機となったkintoneの引き継ぎ事業社探し

営業の池尻さん(左)、営業と本DX推進事業を担当する穐吉さん(右)

株式会社ネオスタイルは、労働者派遣事業や有料職業紹介業を中心に、多岐にわたる事業を展開しています。これまでサービスを受けていたサイボウズ社kintoneのパッケージを販売・サポートを行っていた企業がkintone事業の廃止に伴い、引き継ぎ先となる企業を探すことになりました。

穐吉さん
「新たなシステムパートナーを探す中で出会ったのが、DX支援を手掛けるクリエイティブユニバース社のDXBootでした。初回訪問の打ち合わせで、弊社が抱える課題を整理し、ワークショップと短期開発を通じた改善プロセスを提案していただき、その場で導入を即決するに至りました。」

代表の藤本社長からも「少人数で業務のパフォーマンスを最大化したい。顧客や営業先により詳細な分析データを持って提案したい」と、DXへの大きな期待を背負ってのスタートとなりました。

業務の可視化と統一化ワークショップを通じた気づき〜

導入プロセスの第一歩として実施されたのが、社員参加型のワークショップ。

業務フローを書き出し、整理するワークショップの様子

「ワークショップは会社としても初めての経験でしたが、業務を整理し、共通認識・共通言語を持つことの重要性を実感しました」と皆様から良い感想が飛び交いました。

DX推進担当である営業の穐吉さんも「当時は何気なく参加していましたが、振り返ると業務の進め方を統一するために不可欠なプロセスだったと感じます」と語ります。

池尻さんは営業の視点から、「業務の流れを可視化し、全員が同じ理解を持つことで、営業活動の統一性が高まったことが大きな成果です」と振り返ります。自分達の部署で当たり前だったことが、他の部署ではイレギュラーだったり、そんなフローで進めているのかと発見があるなど気づきがありました。

ワークショップを通じて得られた主な成果は以下の通りです。

  • 部署ごとに異なっていた業務フローや判断基準が統一化された。
  • 社員間の意見交換が活発になり、業務改善の意見交換ができる空気感になった。

DXBootでは、このワークショップを踏まえ、既存のkintoneの使い方やデータとネオスタイル様が求める理想の業務フローに向けて設計を始めました。

DX伴走支援を受けて〜1年を経て感じる変化〜

執筆現在DXBootによる伴走支援を開始してから1年が経過し、ネオスタイル様の社内では大きな変化が生まれています。

一年を通じてワークショップしたところから拡張し続けてきた軌跡がホワイトボードツールに残る

穐吉さん
「前の業者は、システム開発とメンテナンスが中心で業務フローの改善までは踏み込めませんでした。しかし、DXbootの伴走支援では、毎月のミーティングを通じてシステムをブラッシュアップできるため、自社の業務に合わせたアップデートを続けられます

また、「前の業者はメールのやり取りだけでしたが、八尾さんの存在はまるで自社のシステム部門のように感じます。顔を合わせて相談できるのは大きな違いです」とのこと。

伴走支援を続ける中で時間が経ったkintoneのポテンシャルが分かり、データの蓄積と活用の意識が社内に根たことで、アイデアが生まれるようになりました。

営業現場の変化〜DX導入がもたらした新たな可能性〜

営業部門においても、kintoneの活用が進むことで、業務の進め方に変化が生じています。

「以前は、個人によって提案先が異なり、どの営業がどの提案をしているのか把握しづらい状況でした。しかし、kintoneのデータ活用により、営業活動の見える化が進み、戦略的なアプローチが可能になりました」と池尻さん。

また、“データをただ貯める”から”データを活用する”の文化へと移行したことで、次のようなメリットが生まれました。

  • 営業アクションの履歴や提案内容を瞬時に検索できるようになった。
  • データをもとに営業活動のPDCAを回しやすくなった。
  • 相談員同士の情報共有がスムーズになり、時短や提案の質が向上した。

現在は、さらなる業務改善に向けて、施設提案書の自動作成機能の開発が進行中です。
これまでExcelで地道に手作業で作るしか無かった資料が、kintoneのアプリ上で施設を選べば瞬時に印刷できる資料が出来上がるようになるということで、データ集約の今後の可能性を期待できるようになりました。

データの蓄積が進んだことで、業務改善のアイデアが次々と生まれています。DX導入の効果を最大化するため、引き続きシステムの活用を進めていきます」と穐吉さん。

DX導入の振り返り〜データを活用し続ける企業文化へ〜

DXBootのコンサルタントである八尾は、「DXの取り組みを進める上で、業務フローの見直しとともに、社員の意識改革が不可欠です。ネオスタイル様は、システムを単なるツールとしてではなく、業務の一部として捉え、積極的に活用されている点が大きな強みです」と総括します。

また、ネオスタイル様からも、「導入当初は、kintoneを入力ツールとして認識していましたが、データ活用の可能性を知るにつれて、業務改善の発想が広がりました。今後も新しい活用方法を模索しながら、業務の効率化を進めていきます」と嬉しい変化を感じるコメントを頂きました。

業務改善を止めると、事業成長も止まることに気がついた

ネオスタイル様のDX推進事例は、単なるシステム導入ではなく、業務の可視化、意識改革からの組織変化、そして継続的な業務改善が鍵となることを示しています。

藤本社長は「最初はシステム開発はいつ終わるのか?と気にしていたが、業務改善のDXは逆に終わったら駄目だと逆に気付かされました。最初に伴走支援が大事と言われていたことが、今ではものすごく腑に落ちました。顧客により良い提案をするためにも、引き続きDXを進めていきたい」とさらなるステージアップに熱意を見せてくださいました。